scene-chapter1-6

オヤジの情景
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私が初めて楽器に興味を覚えたのは、小学4年生の時のリコーダーで、私の年代では縦笛といっていた。
この頃私は、
小4の1学期から祖母の家にあずけられて居て、素朴な佇まいの、小さな学校に通っていた。この学校は生徒数が少なく、同級生は皆、ノホホンとしてい、とても温かいヒトビトだった。
また田舎の何もかもは、穏やかで、とても優しかった。
そしてその象徴が祖母だった。
私は祖母が大好きで、よくなついていた。
いつも側にいて、よく縦笛を吹いて聴かせていた。
祖母は私の縦笛をよく褒めてくれ、また、多くのことを教えてくれた。私はこの田舎の生活がとても好きだった。

 その頃母は、
単身東京に出ていて、私と共に、
東京で暮らしてゆく為、馬車ウマのように働いていた。
東京移住は小5の新学期辺りを目標にしていた。
その頃父は、
2番目か3番目の愛人とフンフンしちゃって、行方不明中であった。
父と母は、私が4つか5つの頃別居し、籍は外さなかったが、和解する事はなかった。
小4の夏休みに、父は祖母の家に突然シュツボツした。
居場所を探知し、母の不在を嗅ぎつけて現れたらしい。
そして私をカッサラおうとした。
だがその企みは、祖母の機転によって失敗に終わリ、父はホウホウの体でズラカリ、そのまま身を隠した。
どうやら私の両親は、私の親権のことで争っていたようである。
母はこの一件を東京で知り、大いにフンガイし、かつ驚愕した。
母は私を連れて、後先構わずスバヤク東京へと向かった。
続く

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