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オヤジの情景

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そもそも私はアーティストを目指していた。
「音楽事務所のオヤジ」になる、はるかに以前のことである。
私が中学生の頃、世の中は『フォークソング』が大ブーム。
吉田拓郎、泉谷しげる、井上陽水(敬称略)が
大変な人気でアイドルだった。
ミーハーな私は、
マタタクまに『シンガーソングライター』もどきとなって、
「俺って天才だぜぇい!」とかノタマッて、
自らの才能に酔いしれようとしていた。
とはいえ実際のところは、
曲は『まぁまぁ』
詞は『ぼちぼち』
唄は『ほどほど』
ギターは『そこそこ』といった程度で、
世の中は決して甘くないのである。
ところがどうしたわけか、

私は20歳の時に、
レコードデビューしてしまうのである。

続く

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