或る日の情景~横浜界隈04

横浜公園の花の壁

『壁が好き』と云う女性ヴォーカリストの方と仕事をしたことがあります。
その方は元アイドルで、愛らしい笑顔の方ですが、その彼女が凛とした表情で『壁が好き』とおっしゃるのを聞いたその日から、私の『壁』に対する意識が変わりました。

『壁』は様々な想像を私に与えてくれます。
よく見ると色々な形状や紋様があって、奥深い美を感じます。
歩道に佇む壁、路地裏の両壁、古びたビルの壁、寂れた工場の壁、ンもう、たまりません、、。

私に『壁』の素晴らしさを教えてくれた元アイドルは、そのルックスとは裏腹に、たいへんな気骨の持ち主で、実にオトコマエな女性でした。
彼女は正統派アイドルとしてデビュー、大活躍するも、個性的な言動挙動で、コアなファン層を獲得、やがて所属事務所との契約を解消し、フリーとなって、広報、マネージメント、経理などタレント業における諸業務全般を自らこなす、業界初のインディーズ・アイドルとして多くのファンや、業界人からもリスペクトされている、元祖フリーアイドルと謳われているアーティストです。(後に声優としても名を馳せた彼女は、現在ヨーロッパでも活躍中、マルチアーティストとして絶賛を得てカリスマとなっています。)

事務所やレコード会社がアイドルを乱発していた当時、事務所に所属せず、アイドルが自分で自分をプロデュースするという行いは、並大抵のことではありません。
ブレない気合と根性、心意気、魂。
人として素晴らしい品格をも有する女性アーティスト。
その彼女から教えてもらった『壁』の素晴らしさ。

私は壁の写真を撮るたびに、誇らしく思う今日このごろです。

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