或る日の情景~新宿界隈03

真っ昼間の新宿二丁目。
 
今では知る由もありませんが、私がウロツイていた頃の二丁目はスゴイところでした。
中でも印象深かったのが『和食〜クイン〜コーヒー』。
二丁目界隈のど真ん中で深夜2時から営業開始の定食屋さんデス。
カキイレドキは朝の5時頃。営業を終えた界隈のスタッフさん達が続々と来店し一日の疲れを癒やします。
ソノ情景は圧巻で、まるで珍獣専門の動物園のよう…。
私のようなスタッフ外のイッパンピーポーはヒタスラ恐縮して豚汁をススっていたものでした。
或るとき、「ゴメンなすわあ〜い」と言って相席を求めたバルタン星人に似ている大きいオネエさんと、ピグモンにそっくりな小さいオネエさんとのヒトトキは、私にとって大切でタイセツなとっても素敵な思い出です。
 
「あ〜ら、チョット可愛いじゃない」とバルタン星人のオネエさん。
「ビールおごってあ・げ・るン」とピグモンのオネエさん。
「あっ、うっ、むむむっ、」とヤボな私。
「どぉりゃああ!!俺っち達の酒が飲めねぇってか!!」
と、バルタン星人。
「あ〜ら、姐さんったらお転婆ね。」
と、ピグモン。
「ぅわおわ、呑みます、ノミマス、呑みます!」
と、ビビデバビデブーの私。
「ボクちゃんは、い・く・つ」
と、バルタン星人。
「あっ40歳デス」
と、私。
「あら、意外とベテラン、、。姐さんったらい・く・つ」
と、ピグモン。
「ふん、来月でななじゅう!」
と、バルタン星人。
「ゲゲゲっ、な、な、70歳!?」
と、無礼な私。
「アタシは、ろくじゅう!」
と、ピグモン。
「・・・還暦デシか???」
と、私。
「年上をウヤマイなさい!」
と、バルタン星人。
「あっ、はい、ハイ、敬います、ウヤマイます。」
と、私。
「返事は一回!」
と、バルタン星人。
「だから今日はトコトン呑も。」
と、ピグモン。
「あっ、はい、ハイ、呑みましょ、ノミマショ!」
と、私。
「返事は一回!」
と、バルタン星人。
大きいオネエさんのバルタン星人も、
ピグモンの小さいオネエさんも、
そして私も、ンもう呑むワ飲むワの、
ワ、ワ、ワーのワが3つ(知らないだろうけど)で、
あっという間の数時間でした!
気がつけば世間は真っ昼間!!
とうとうバルタン星人は目を開けたまま寝てしまいました。
「さっソロソロ引き揚げましょ。」
と、小さいオネエさんはアレだけ呑んでもレーセイです。
「姐さん、起きて!帰りますよ!」
「フぉ、?」
「いいお天気よ。あらやだもう14時!姐さん、帰りますよ」
「フぉ、フぉ、フぉ、フぉ、」
と、マバタキもせず答えるバルタン星人。
そして小さいオネエさんは私に向って、
「ボクちゃん、今日はアリガト。姐さんは私がメンドーみるからダイジョーブ。も~帰っていいのよ」
私はお言葉に甘えて一人店を後に、、。
外に出ると小さいオネエさんの言うとおり快晴。
そして真っ昼間の14時!
その道ウン10年のネエサン達と語り合えた貴重な体験。
教えてもらった男の作法・礼節。
ありがとうございました。
私はけして忘れません。
ところで、
ネエサンたちは今、どこにいらっしゃいますか。

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